訪日外国人観光客の増加を受け、これを経営チャンスと捉えつつも、その対応に頭を悩ませている飲食店や宿泊施設も少なくありません。
今回は、そんなお悩みをお持ちの方に役立つ、英語ポスターやパンフレットの作り方をお伝えします。
英語のポスターやパンフレットがあると、外国人観光客ともスムーズにコミュニケーションをとることができます。英語が話せない従業員でも、作成したポスターやパンフレットを見ながら、あるいは指さししながら話すことができるからです。
また、ご存じのように英語は世界共通語と言われるほど、ほとんどの国の人が理解できる言語です。日本人も英語の基本は学校で習っているので、全く新しい言語を一から学ぶよりもハードルが低いのではないでしょうか。
英語でポスターやパンフレットを作成するポイントは、次の3つです。
日本語のポスターやパンフレットの文言をそのまま直訳すると、全く意味が通じない、あるいは非常に難しい表現になってしまうことがあります。翻訳アプリやサービスも万能ではないため、必ずしも適切な表現に英訳できるとは限りません。
そこで、英語ポスターやパンフレットを作成するときは、主語を明確にして簡単な日本語に直すことから始めましょう。
特に、日本語の敬語は正しく英訳するのが難しい表現の一つです。英語に訳すときは、敬語ではなく丁寧語レベルにして英訳すると良いでしょう。
訪日外国人向けに英語ポスターやパンフレットを作るときは、文字だけでなく写真やイラストも活用しましょう。
特に飲食店では、メニューの実際の写真を載せておくとイメージが湧きやすく、喜ばれます。また、写真が掲載されていれば、指差しでコミュニケーションをとることもできます。
ポスターやパンフレットのようなスペースが限られた印刷物を作るときは、写真やイラストをメインに、その補足として簡潔な文章を載せるようにしましょう。
「YES 〇〇」「NO 〇〇」といった簡単な英語表現でも、ひと言ふた言載せるだけで伝えたいことが伝わりやすくなりますので、作る側の負担も少なくなります。
また、写真やイラストを乗せるときは、ストーリー仕立てにするのも良いでしょう。物語があるとメッセージがスムーズに頭に入ってきやすいからです。
「とはいっても、丁度よい写真やイラストを用意できそうにない」という方は、ぜひピクトグラムの活用も検討してみてください。
ピクトグラムとは、何らかの情報を示すために表示される視覚記号(サイン)の1つです。鉄道駅や空港などの公共空間で使用されることが多く、「非常口」や「公衆トイレ」のマークといえば分かる方も多いと思います。視覚的な図で表現することで、言語に制約されずに直感的に情報を伝えることができます。
写真・イラストの他、ピクトグラムもメッセージを伝えるサポートをしてくれます。
最近の「カワイイ」ブームに代表されるカルチャーや、各種イベントをきっかけに、日本に興味を持ち観光に訪れる外国人は年々増えています。訪日外国人を受け入れる側として、分かりやすいポスターやパンフレットを用意することも、私たちができる「おもてなし」の1つと言えるでしょう。
英語が苦手でも、イラストや写真、ピクトグラムを活用すれば外国人向けのポスターやパンフレットを作れます。ぜひ、このコラムを参考にポスター・パンフレットを作ってみましょう。