初心者がやりがちなECサイト運営の失敗6選

PCを見て頭を抱える女性

自分の会社や趣味の商品などを販売するためにECサイトを作りたい、という需要はあるものです。
ただ、その後に運営することまで考えなくてはなりません。
実は初心者の場合、陥りがちな失敗がいくつかあります。今回は6つのケースを紹介しましょう。

集客方法についての失敗例

まずは集客に関する失敗です。これは、単純にお客様を集めればいいと広告・宣伝を大量に出稿し、必要以上に宣伝・広告費がかかるというようなものです。
特に検索サイトに対するキーワード検索で適切なキーワードを絞り込めていなかったり、あれもこれもと宣伝していると広告費がかさみ、失敗してしまいます。

次に、このパターンとよく似ているのが集客のためのキャンペーンや費用負担を大きく出しすぎて、その結果経費がかさんで失敗してしまうというものです。これはポイントアップやショッピングモール内での広告などで集客する方法を取り過ぎたために起こります。
キャンペーンのための費用がかさみ、売上の割に利益が少なくなる、ということも珍しくありません。
そして、そもそも広告などを出してお客様を集め、ECサイトのページビューやユニークユーザー数を増やしたとしましょう。
ただ、それだけでは意味がなく、実はそこからさらに商品を購入するという購買行動に繋げなくてはなりません。
これに失敗すると、いくら宣伝をしてお客様に来てもらっても、購買につながらないため売上にならず、利益も出ないのです。

支払い時のトラブル

ノートPCとクレジットカード
次に、支払い時のトラブルも珍しいことではありません。その代表的なものが後払いです。後払いとは、注文を頂いて商品を発送し、その後に代金を請求するというものです。
実はこの後払いはかなりトラブルが多く、後払いになると支払わない確率が出てきます。
数千円ほどの商品だからいいよね、とお客様がついつい甘く思って踏み倒すこともありますが、そうなるとお店は立ち行きません。支払いをしてもらうための連絡や支払いを待つまでの期間にロスが出て、その分問題になりがちなのです。

リスクを軽減するためには、クレジットカード払いや先払いとしての銀行振込・郵便振込が基本です。
また、代金引換ならば玄関先で代金を支払ってもらえるため、そのようなサービスを使うところも少なくありません。代金引換はクレジットカード払いもできる配送業者もありますから、カードを使いたいというお客様に関してはそのようなサービスを使う事もできるでしょう。
お客様に後払いの需要が高いようならリスクヘッジとして後払いのサービスを行っているネットサービスを使うのもひとつの方法です。

配送トラブル

配送トラブルも大きな問題になりがちです。これは大きく分けて2種類のトラブルにわけられます。

ひとつは梱包・商品の発送に関する配慮の無さがあります。
水に濡れるとダメになる商品の場合、雨でも濡れないように防水タイプの袋で包むという配慮をしないと、クレームをもらいやすくなります。また、液体のものやペースト状・ジェル状のものが中で圧迫されてこぼれたりパッケージから破れて漏れ出るということも、クレームになりがちです。
漏れ出るだけならまだしも、他の商品や開封時のお客様の手を汚すことになったら、クレームをもらう確率はかなり高くなります。

もうひとつは、配送日時に関するトラブルです。
配送日時に関しては、注文時にお客様が「この日のこの時間」としているのにも関わらず、配送業者に指定をしていなかった場合など、お客様との揉め事になりやすい傾向があります。
お客様の中には特定の時間に届けて欲しいという要望があれば業者にはそれを的確に伝え、さらにその時間に間に合わない場合は事前に連絡してどうすればいいか確認するようにしたいところですね。

商品ページの掲載ミス

商品ページの掲載ミスというのも問題になりがちです。これは例えば商品を紹介するページの画像が間違っていたり、価格が間違っていた、値引率が間違っていた、セットものならその内容が間違っていた、というようなときに起こりがちです。
特に商品ページはお客さまにとって買うか買わないかを決める重要なポイントなので、そこに間違った情報を掲載すると、後でトラブルになってしまうのです。
トラブルになった結果、お客様のレビューで悪い評価をつけられ、他のお客様からの信頼を失ったケースは少なくありません。
とはいえ、このような品物に関するページはECサイトの中でもかなり数が多く、管理するのが大変な部分でもありますが、在庫管理をしっかりしたり、期間を設定したり、ページを作成したらチェックすることはとても重要です。
場合によってはお客様の生命や健康に関わることもあるため、しっかりと注意したい部分です。
また、できるだけページ項目を簡素化したり、効率的に管理できるように工夫すると、管理にかかる手間を省くことができます。

在庫を抱えすぎ失敗

積み重なった箱
最後に、在庫を抱えすぎて失敗するというケースも有ります。売れるからとたくさん注文しすぎてもそれが完全に売り切れず、そのまま過剰在庫になり、失敗してしまうことがあります。
それまで売れていたとしても、価格競争によって他店のほうが優れているとお客様が判断すれば売上が下がることも珍しくありません。
また、そもそも管理したり保管するために、たくさんの場所をとるようなものもありますよね。大型の商品やかさばる商品の場合、倉庫の経費がかさみがちです。

食品なども注意したいところでしょう。保管の効く商品を適切に保管しているのならともかく、そうではない場合には処分などのロスが大きい傾向があります。
たくさん売り切りたいからと商品をお得にしすぎると、今度は商品を発送しようとしても商品がなく困るということもあり得ます。このため、管理をしっかりできるかどうかが鍵になります。
商品をしっかり管理していかに経費を節約するか、ロスを減らすかを考える必要が出てくるのです。商材によっては劣化したり廃棄する必要もありますから、この点も考えたいところですね。

まとめ

ECサイトの場合「放っておいても商品が売れる!」と誤解している人が少なくありません。これは大手モールができて集客はそちらに任せておけば良いと判断した人、もしくはECサイトで様々な工夫をして売れるようになった人を見て出る言葉ですね。
ですが、ECサイトはネット上にあるからといって、手間や経費は実店舗と何ら変わりないものなのです。土地や距離という隔たりがない分、商品力が優れていればよく売れますが、トラブルや運営の失敗によるリスクはあるものです。
この点をよく考えてから出店計画をたてるようにしたいところです。