2021年9月3日
青色申告の個人事業主がクレジットカード払いをした際の仕訳方法について
国内外で起こる自然災害や、福祉、環境など諸問題への関心が高まるにつれ、これらの課題解決に取り組むNPO法人が注目されています。NPO法人の設立には、さまざまな条件が定められ、所定の手続きが必要です。そこで今回は「NPO法人の作り方」として、設立の条件や手続きなど必要な情報をまとめてお伝えします。
NPO法人を設立するには、主に2つの条件をクリアすることが必要です。順にご紹介します。
法人化できるNPOの活動は「特定非営利活動促進法」第2条（別表）で、以下の20分野に限定されています。
1.保健、医療又は福祉の増進を図る活動
2.社会教育の推進を図る活動
3.まちづくりの推進を図る活動
4.観光の振興を図る活動
5.農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
6.学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
7.環境の保全を図る活動
8.災害救援活動
9.地域安全活動
10.人権の擁護又は平和の推進を図る活動
11.国際協力の活動
12.男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
13.子どもの健全育成を図る活動
14.情報化社会の発展を図る活動
15.科学技術の振興を図る活動
16.経済活動の活性化を図る活動
17.職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
18.消費者の保護を図る活動
19.前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
20.前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動
「特定非営利活動促進法」で定められた分野以外では、NPO法人になることはできません。また、活動分野を変更したり追加したりする場合は、再度認証手続きが必要な場合があるため、注意が必要です。
NPO法人には10名以上の社員が必要です。ここでいう「社員」とは、一般的にいう「会社員」ではなく、「社員総会において平等な議決権を有する会員」を意味します。
NPO法人設立までの手続きは、大きく分けて3段階あります。
所轄庁に書類を提出して申請します。「所轄庁」とは、NPO法人の認証や認定、特例認定、監査権限をもつ行政機関のことで、原則的にNPO法人の主たる事務所が所在する都道府県知事のことを指します。
NPO法人設立の際は、次の1～10の書類を申請書に添えて所轄庁に提出します。
1.定款（法人の目的、名称、特定非営利活動の種類などを記したもの）
2.役員名簿(役員ごとの報酬の有無を明記)
3.役員の就任承諾書及び誓約書の謄本
4.役員の住所又は居所を証する書面（住民票など）
5.社員のうち 10 人以上の氏名及び住所又は居所を示した書面（住民票など）
6.認証要件に適合することを確認したことを示す書面
7.設立趣旨書
8.設立についての意思の決定を証する議事録の謄本
9.設立当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書
10.設立当初の事業年度及び翌事業年度の活動予算書
申請書類の提出後、認証までは長い待機時間があります。この間に所轄庁側で行われるのは、縦覧・審査・認証という手続きです。
縦覧とは、NPOの主たる情報を市民に公開し、監査してもらうシステムです。
申請から3カ月以内に審査が行われ、その結果が申請者へと通達されます。
認証後、管轄の法務局に登記を行います。設立登記完了届出書・登記事項証明書雨・財産目録など必要書類を用意し、再度所轄庁に届け出ます。登記の期限は、原則として申請の認証通知から2週間以内です。
NPO法人の設立にかかる費用は、基本的にありません。設立手続きをする際に必要な印鑑の作成費用、住民票の発行費用など細かい出費はありますが、NPO設立そのものは0円で行うことができます。株式会社の場合、登録免許税だけで15万円程度は必要になることを考えると、NPO法人設立は金額面のハードルは低いといえるでしょう。
ただし、その後の運営には資金が必要です。NPO法人の運営資金としては、借り入れや補助金、回避、寄付金、本来事業収入・非本来事業収入などがあります。これらの資金協力を募るには、銀行振込の他、クレジットカード決済など会員がストレスなく支払える仕組みづくりが必要です。複数の支払い方法を用意することをおすすめします。
2011年の東日本大震災以降、自然災害に限らず社会貢献の気運は高まり続けています。NPO法人として活動することで社会貢献したいと希望される方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてください。
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