「カフェ」と「喫茶店」の違いとは?開業に必要な資金や資格まとめ

女性とケーキ

昨今のカフェブームを受け、自分でもカフェや喫茶店を開業したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「カフェ」「喫茶店」どちらも身近に聞く言葉ですが、2つの違いを正しく理解している方は意外と少ないかもしれません。
そこで今回は、カフェと喫茶店の違いをはじめ、開業に必要な資金などを解説します。ぜひ参考にしてください。

「カフェ」と「喫茶店」の違いとは?

コーヒーを提供する店員
カフェと喫茶店について「なんとなくオシャレな方がカフェ」「昔から営業しているお店は喫茶店」など、曖昧なイメージを持っている方も多いようです。しかし、実はカフェと喫茶店の違いは明確に決められています。

カフェと喫茶店の違い=営業許可の種類

カフェを開業するには「飲食店営業許可」が必要です。一方、喫茶店の開業には「喫茶店営業許可」が必要です。
それぞれの許可内容を比べてみましょう。

カフェ=飲食店営業許可

一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフェ、バー、キャバレーその他食品を調理し、または設備を設けて客に飲食させる営業のこと。
※アルコール類の提供OK
※店内で調理した食べ物の提供OK

喫茶店=喫茶店営業許可

喫茶店、サロンその他設備を設けて酒類以外の飲み物または茶菓子を客に飲食させる営業のこと。
※アルコール類の提供NG
※店内で調理した食べ物の提供NG(軽食は一部OK)

大まかにいうと、どのような食べ物・飲み物を提供できるかの違いといえます。提供する飲食物の他にも洗浄・給湯設備など条件が異なります。

また、「カフェ」と名乗っていても実際には喫茶店営業許可しかないケース、「喫茶店」と名乗っていても飲食店営業許可をとっているケースもあります。お店の名称にかかわらず、取得した許可の違いがカフェと喫茶店の違いです。

カフェ開業に必要な資金・資格

電卓とノートとコーヒー
カフェを開業するにあたり必要な資金や資格をご紹介します。

カフェの開業資金(目安)

平均的なカフェ・喫茶店の大きさは20坪程度です。
仮に家賃25万円とすると、保証金が家賃半年分、仲介手数料が家賃1カ月分として初月だけで200万円必要です。
また、坪あたり40万円の内装工事費がかかると仮定すると、800万円必要になります。
ここに厨房設備費や備品代、宣伝費などを入れていくと、すべて合わせて1,200~1,500万円程度になります。
もちろん、居抜き物件の利用や、自宅改装でコストを抑えることはできます。

カフェ開業に必要な資格や許可

カフェ開業に必要な資格や許可には次のようなものがあります。

食品衛生責任者

食品を扱う店舗では「食品衛生責任者」の資格も必要です。各都道府県の衛生協会が行う講習を受講すれば取得することができます。

防火管理者

30人以上収容できるお店には防火管理者を置く必要があります。
防火管理者の資格取得方法は、自治体によって異なります。最寄りの消防署に問い合わせてください。

その他

店舗や事務所を開くときや工事をするときには、「防火対象物使用開始届出書」、「防火対象物工事等計画届出書」などが必要です。
内装工事を請け負う業者が代行してくれることが多いので、お願いしておくといいでしょう。

飲食店営業許可

既に述べた「飲食店営業許可」があれば、カフェだけでなくレストランや居酒屋など、何種類もの飲食店を開業できます。飲食店営業許可があれば、一般的な調理もアルコールの提供もできます。
飲食店営業許可は保健所で取得できますが、取得要件は保健所ごとに細かく違うため、問い合わせて聞いてみるのが一番です。

喫茶店開業に必要な資金・資格

つづいて、喫茶店を開業する際に必要な資金と資格についてご案内します。

喫茶店の開業資金(目安)

喫茶店の平均的な広さ(10坪)で家賃20万円をモデルケースとした場合、初月家賃・保証金(家賃の半年分)・仲介手数料(家賃の1カ月分)で160万円が必要になります。内装工事費が坪40万円とすると400万円必要です。さらに設備費などを加えていくと、総額で800~1,000万円程度が必要になります。
カフェと同じく条件により費用に差があります。一応の目安と考えてください。

喫茶店開業に必要な資格や許可

既に述べた通り、喫茶店の営業には喫茶店営業許可が必要です。
喫茶店営業許可は飲食店営業許可よりも取得しやすい分、提供できる食事や飲み物の幅が狭くなります。この喫茶店営業許可も、飲食店営業許可と同様に保健所で取得することができます。
この他、カフェと同じように食品衛生責任者や防火管理者などの資格や、防火対象物使用開始届出書、防火対象物工事等計画届出書などの書類が必要です。

おわりに

今回は、カフェと喫茶店の違いにはじまり、開業時に必要な資金や資格についてご紹介しました。最近では少額でもクレジットカードや電子マネーでの支払いを希望するお客さまが増え、大手カフェチェーンのほとんどがクレジットカード払いに対応しています。カフェや喫茶店を開業する際は、ぜひ支払い手段を広く揃えることを検討してみてください。
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