起業前にするべき準備は?要点をまとめてご紹介

起業前にするべき準備は?

起業前に知っておきたいのが開業までの準備。起業後にスムーズに物事が展開出来るように色々と工夫が必要です。でもどんな事をいつまでに整えておけばいいのでしょうか?

この記事では医療・エステ・整体業などの実店舗を必要とする起業家の方に限定して、その必要準備事項の詳細をまとめてご紹介いたします。「そもそも大がかりな準備は必要なの?」という方にも必見の記事です。

この記事は・・・
①起業前に準備したい4つの事
②宣伝方法と媒体(プラットフォーム)の理解は大切
③現金プラスアルファの時代!キャッシュレスに対応するため必要なパートナーを端的にご紹介します。

起業前に準備したい4つの事

起業前に準備したい4つの事

個人事業主や法人として起業される方の中に、起業までの準備期間を設定しないでスタートしてしまう方がいらっしゃいます。「やらなくてはいけない事が多すぎて、とりあえず走り出したら何とかなるだろう」という気持ちの結果だとしても、ある程度の準備はすべきです。

この章では、起業に向けて様々な「するべき事」がある中で、ほぼ間違いなく皆さんに共通の準備項目を4つお教えします。この4つを実行するだけで、あなたが思い描いている起業スキームが綺麗に完成すること間違いなしです。
早速、順を追ってご紹介しましょう。

都銀派?地銀派?メインバンクの選定

起業を皮切りに納品業者さんや電話開通、インターネットサービスの登録費用など、何かと現金が動き始めます。支払いや売上金の入金等で「銀行」を利用しますよね。また、毎月の引き落としをサブスクリプション型のサービスを利用する方も、法人としてのメインバンクが必要になります。

実は金融機関の選択肢は様々で、主要都市には都市銀行、地方都市では地方銀行や信用金庫など、それぞれの性質の違いはありますが、地元企業への協力を応援してくれる組織がたくさんあります。

都銀でも地銀でもどちらを選んでも良いと思いますが、お勧めする銀行口座の開設口数は以下の通りです。

・主要都市にお住まいの方は都銀普通口座開設
・地方都市にお住まいの方は都銀普通口座と地銀普通口座の2口座を開設

地方銀行に口座を設ける理由として、地元での関連組織のための地銀口座は、振込手数料なども低額なので重宝されます。それとは別で全国にサービスを展開する時のために、都銀口座も用意しておくと良いでしょう。そしてご自身で決定した屋号を口座名にすることも忘れないようにしましょう。

事業所・診療所・施術所開設届け申請

ご存じだとは思いますが、実際にお客様に来店頂き、施術や医療サービスを行う、いわゆる「店舗系サービス」の開設の場合、それぞれの業態を管轄している自治体への申請を行う必要があります。保健所の立ち入りなども必要とされる場合がありますので、届け出はなるべく早く済ませておきましょう。

1.医療系サービス
国家資格を保有する歯医者・小児科など、無床診療所を開設する医療関係者の方は、それぞれの自治体で提出期限や申込み方法が異なる場合がありますので、開業予定地の区役所などにお問合せください。
下記のサンプルは東京都の場合をご紹介いたします。

東京都福祉保健局

■東京都福祉保健局ホーム
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/smph/minamitama/youshiki/shinryoujotou/shinryoujo-shika.html

2.エステサロンなどの美容サービス
エステサロンなど美容効果を目的としたリラクゼーションサービスを提供予定の方は、診療とは異なるため保健所へ開設届を提出する必要がなく、税務署へ開業届出を提出するだけで開業できます。
付帯サービスとしてまつ毛のエクステやカットなど、美容師の免許を必要とするサービスを提供する場合は、保健所へ美容所開設届の提出が必要です。

国税庁

■国税庁ホームページ
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm

3.整体業などの施術サービス

大きな大学病院の一施術師ではなく、町の診療院として開業を準備されている整体業カテゴリの方。
灸師、按摩マッサージ指圧師は国家資格を保有していること、また、保健所への届け出が義務付けられています。一方で整体師は民間資格のみで開業できるため、税務署に開業届出を提出するだけで開業することができます。起業までの流れは非常にシンプルではありますが、店舗開設までの施設投資や準備に時間と費用が掛かるのが通例です。

キギョウエール

当キギョウエールでも2018年にご紹介したコラムにも、整体業の開設までの仕組みをご紹介しているのでご覧ください。

■整体院|開業手続きをチェック!整体の開業届など流れをご案内
https://kigyo-yell.com/open/store/seitai/seitai_procedure/start-up-procedure-chiropractic-clinic

最低限の設備・備品を用意する

起業する際はどうしても沢山のことを準備してしまいがちです。考慮するべき事は、どのように支出を抑えてお金を残して行くか、がキーワードになりますので、起業と同時に全てを準備しておく必要は全くありません。

下記の開業準備期間中に準備段階で用意するべきアイテムと注意事項を参考にしてみてください。

  • 飲食店・医療系・エステサロン系・整体院系の店舗を開設する場合、衛生管理を徹底できるアイテムを取り揃える
  • 施術台や仕切りカーテンは中古品やレンタルを採用する。またリネン系の素材についても、水廻り作業が増えることからなるべく使い捨てやレンタルを利用することで、本業の生産コストがあがるように心がける
  • PC端末/タブレット/事務用品は必要な台数だけ中古で購入する
  • 領収書・納品書・収入印紙などにこだわりがない場合は100円ショップのアイテムでも充分
  • デスク、チェアなどを含む店舗内のインテリア等は、レンタルや中古品で取り揃える事で、起業前の大きな出費を控える工夫が可能
  • 代表印、社判など公的に必要となるアイテムは事前に買いそろえましょう

宣伝方法と媒体(プラットフォーム)の理解は大切

せっかく起業するからには沢山のお客様に来て頂きたい、と思うのはとても大切な事です。地域経済の活性化はもちろん、近隣住民とのコミュニケーションによって、どういうニーズがあるのかを学ぶ機会になるからです。

では、宣伝をするという事はどのような手法があるでしょうか?
それは「来て頂きたい方々が日頃利用するであろう媒体を選ぶ必要」があります。一般的な事例をご紹介しましょう。

回覧板
中高年の方が多く住んでらっしゃる住宅地で開設する店舗では、中心街からお越し頂くユーザーよりも、近隣のお年寄りやコミュニティに向けて宣伝するのが良いでしょう。広告の受け入れ形態は地区によって異なりますので、町内会の方に相談してみましょう。
地域密着型フリーペーパー
民間が運営しているフリーペーパーは定番の宣伝媒体ですよね。広告枠に純粋に掲載するケースと記事として取り上げて頂き、情報を配信するという2つの種類があります。
ご町内枠から少し範囲を広げて、市内・県全域に宣伝する効果があります。

市や運営されている月間無料媒体
学童向けサービスを紹介する媒体や、父兄向けのデイサービス紹介まで、その種類は様々ですが、地自体で運営されるフリーペーパーもございます。民間運営の媒体よりも掲載費用は安く抑えることができ、一般家庭に無料で配布される種類もあります。地域に根ざしたサービスを徹底される予定の方は、自治体とタッグを組む事も今後の発展のために良いかもしれませんね。

インターネットを利用した媒体
町内、市内外、県外からでもお客様を受け入れたいという方には必須の媒体です。
店舗ホームページ、市内店舗紹介サイト、SNS各種、メールマガジンなど、その媒体の種類は沢山存在しています。特に2010年以降からはSNSを利用した情報配信が注目を浴びるようになりました。

上記の手法などを利用して、あなたが開業した店舗の将来的な規模を予想した上で、コツコツと宣伝を積み重ねてゆく事がとても大切になります。媒体の選定は第三者も含めて慎重に決定しましょう。
次の章では、ご自身の店舗を宣伝するための媒体選定手段と宣伝方法についてご紹介致します。

宣伝方法と媒体(プラットフォーム)の理解は大切

媒体選定と宣伝方法

30年ほど前であれば予想もしなかった加速度で、インターネット広告が進化しています。
この章では、ご自身の店舗スタイルに見合った、インターネットを利用した「宣伝媒体の選定」と「宣伝方法」についてご紹介いたします。ご自身の店舗サービスが県を跨いでご来店頂けるようになるためには、一体どのような広告媒体を選ぶのが正しいのでしょうか。

インターネット広告は開業前には必ず整えておいた方がよいと言われる、店舗の顔にもなる宣伝媒体ですので、是非ご参考とされてください。

インターネット媒体の選定

インターネットを利用した媒体の選定方法は大きく分けて3分類あります。

1. 無料で宣伝ができる媒体を選ぶ・・・(1)
2. 有料で宣伝ができる媒体を選ぶ・・・(2)
3. 無料媒体と有料媒体の両媒体を使い分ける・・・(3)

(1)掲載・利用無料の媒体・・・開設/継続難易度はメイン低い
このカテゴリに属する媒体はTwitterやFacebook、Instagramなどを含むSNS各種と、無料で登録・利用ができるブログサービスがメインになります。知名度が高いサービスほど、検索登場率も高くなるため、屋号をユーザー名に含めて開設することで、よりユーザーが近い存在になります。

スマートフォンやタブレット、パソコンから投稿が簡単にできますので、営業時間やサービス内容の他にも、店主/オーナーの横顔も見せることでファン層が膨らみます。

(2)掲載・利用有料の媒体・・・開設/継続難易度はメインやや高い
有料媒体カテゴリに属する媒体は一定額の月々掲載使用料が課金される媒体の事を言います。食で言えば大手「食べログ」が有名ですよね。
登録する際には実店舗を証明する登記簿謄本や許可証の提出を必要とされる場合もありますが、比較的難しくなく登録が完了します。
常に女性から人気の「エステ業界」検索サービスには、下記の5つが有名です。

Hot Pepper Beauty
楽天ビューティー
ミニモ
BEAUTY navi
OZmall

どの媒体も掲載費用は掛かりますが、サービスの内容や質によって集客に大きく影響されますので、同業他社に打ち勝つ信念がある方は是非お試し下さい。

(3)無料・有料の媒体を使い分ける・・・開設/継続難易度はメインやや高い〜高い

3つめは「無料」と「有料」の媒体を開設し、両媒体を使い分けて同時に運営してゆくという選び方です。この2つの媒体を使い分ける方法を選ぶ時に、一番重要な確認ポイントは、「媒体掲載から集客までの流れ」をきちんと理解している事が大切です。

闇雲に無料媒体で宣伝・配信しながら、有料媒体でも同じ内容を宣伝する事や、キャンペーン開始に相応しくない時期に宣伝をする事などをしてしまうと、媒体自体をダメにしてしまう結果になりかねません。

広報や広告の在り方をしっかりと熟思している担当者がいる店舗や、知識があるオーナー様向けのレベルが高い選定方法になります。

インターネット媒体での宣伝方法

前項の3つの媒体を選定した後で、どのようにあなたの店舗を広告媒体にのせて宣伝して行くかを考えてみて下さい。

基本スペックと言われる、営業時間、住所、電話番号などは当然記載が必要です。
その上で紹介文章の中で最も大切なのは、PRポイントとユーザーニーズがマッチしている事です。一方的な情報提供だけでは現代のネットユーザーのニーズには満足を与えることにならないため、来店するという動機に繋がりにくいです。

2つのカテゴリー媒体(無料・有料)と3つの選定方法で共通して必要とされる宣伝方法を以下にご紹介いたします。とてもシンプルにまとめることが、ユーザーニーズに響きますので是非参考としてください。

A.ユーザーが必ずチェックし判断材料とする要素

医療系
開業前の実績や卒業大学などの履歴紹介
研究中の専門的な論文や著作歴があれば同時に記載し紹介
保険適応サービスの紹介

エステサロン系
過去実績や経験値と特殊性(他社との違い)の紹介
メニューサービスの明確な時間と費用と効用の紹介
使用アロマオイル生産国や輸入元などの詳細紹介

整体業
過去実績と得意分野(スポーツ系など)紹介
部位(首、背中、膝)などの詳細に渡る施術箇所と効用を紹介
保険適応分野と非対応分野を明確に紹介

B.ユーザーが来館される動機に繋がる事柄

医療系/エステサロン系/整体業
毎月恒例の日や期間期間中の「特別なキャンペーン」を設定する事で、お値段やサービス内容にメリハリを付けて集客を期待することができます。

日本国内の祝日(盆正月・クリスマス)への肌ケアや運動会や中高体連などの学校行事前後のメンテナンス、長期休み終了前の身体や歯の洗浄クリーニングなどの推奨を含むキャンペーンがあると、自身のためや家族・お子さんのためにも同行しようという気持ちを与えます。

C.ユーザーがリピーターになりやすい条件

医療系/エステサロン系/整体業

サービスの内容や料金が気に入られると、お客様はリピーターへと変化して行きます。無料媒体だけを利用して、1人でもこのリピーターを獲得することは簡単な事ではありませんが、口コミ情報媒体などで良いランクまで評価があがると、当然来館されるお客様は増えるという結果になります。

更に大切な事の一つは、好意を持って頂いたリピーターを惹き付けて放さないという仕掛けを持つということです。
様々な理由で来館されるお客様は大抵、お話を聞いて理解して欲しいという心理から来館されます。症状の原因をしっかりと伝えて施術することは当然大切ですが、間違った見解を持ち続けていらっしゃる来館者の声も受け入れることも大切です。

更に大切な事は、サービスへのお支払い方法を選ぶことができる環境を設定して差し上げることです。
「この医院は現金のみです」「クレジットカードや各種オンラインペイメントサービスはご利用できません」と媒体で謳ってしまうと、その離脱率は想像以上のものでしょう。実際に利用還元率が高かった2020年4〜5月は20代〜50代の女性を中心に、キャッシュレスでの支払いが多かったという統計が出ているくらいです。,/span>

インターネットを利用した媒体から予約をし、エンターテイメント感覚で来館し、スマートにキャッシュレスでお支払いをする、という一連の流れが令和でのトレンドになりつつあります。

では、起業・店舗開設をすすめる準備に含めておきたいキャッシュレス精算について少しご紹介いたします。

現金プラスアルファの時代!キャッシュレスに対応するため必要なパートナーを端的にご紹介します。

簡単登録でキャッシュレス清算対応

使用元:https://www.alpha-note.co.jp/

店舗系ビジネスを開設される方には必須アイテムと思われるのが、オンライン決済システムや現地キャッシュレス決済用端末など、インターネットを利用した決済システムです。

現金以外に支払い方法に幅を持たせることで、利用者の年齢・性別を気にする事無く、広い条件での宣伝を媒体を介してすることができます。

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起業前にしておきたい準備のまとめ

今回の記事では「起業前の準備について」をご紹介いたしました。
準備期間を設定して一つずつこなして行くのが最善ですが、何かとすべき事が増える起業前。
当然、青色申告や税務上の申告は事前に済ませておくことが前提になりますが、上記にご紹介した4つの「すべき事」に搾って進行することで、支障なく開業することができるのではないでしょうか?

店舗、サービスを認知させるための媒体選定や宣伝方法は、まずは基本的な手法から試していき、ご自身の店舗、サービスにあった手法が見つけていくことが重要だということがお分かり頂けたと思います。

全て完璧にはスタートしません。その都度付け加えてゆくという余裕をもった起業準備に取り組みましょう!