飲食店におすすめなキャッシュレス決済とは?カード決済サービス4社を比較!

本記事では、飲食店にクレジットカード決済の導入をお考えの経営者の方へ、決済代行サービスについて詳しく解説します。

飲食店の開業を前に決済方法を検討中の方はぜひ参考にしてください。

個人経営の飲食店にとって、クレジットカード決済の導入はハードルが高く感じるものです。

「小規模の店舗で審査が通るのか」
「手数料が取られて売上があまり残らないのではないか」
「たくさんあるカード会社からどこと契約すればよいかわからない」

このような不安から、なかなか踏み出せないという経営者の方も少なくないでしょう。しかし、決済代行サービスを利用すれば、クレジットカード決済の導入は決して難しいものではありません。

飲食店がクレジットカード決済を導入すべき3つの理由

飲食店がクレジットカード決済を導入すべき3つの理由

幅広い客層に対応できる

利用可能な決済手段を増やすことで、より幅広い客層に対応できるようになります。

クレジットカードを主に利用する層は、現金をあまり持ち歩かないことも珍しくありません。そのため、興味をもった飲食店でもカード決済に対応していない場合、来店を諦めてしまうケースあるでしょう。

また、海外からの観光客なども同様に、飲食店選びの条件としてカード決済に対応しているかどうかが重要になると想像できます。

このようにカード決済を導入していないことで、重大な機会損失をしている可能性も大いに考えられるのです。

業務効率化につながる

カード決済の導入は、飲食店の業務効率化にも貢献します。

食事時など短い時間帯に業務が集中しがちな飲食店にとって、業務を効率化して回転率を上げることは売上に大きな影響を与えます。

会計にかかる作業の手間や時間を軽減するために、カード決済は有効な手段であるといえるでしょう。

また、決済手段が現金のみの場合、釣銭の準備や売上金の振込などの業務も必要になります。カード決済の導入によって、店舗で管理する現金の量や銀行に行く頻度を減らすことが可能です。

導入が容易になっている

個人経営の飲食店にとって、カード決済を導入するまでの手続きが煩わしく感じることもあるでしょう。時間をかけてカード会社を比較検討し、申し込み、審査を受ける必要があるためです。申し込みをしたからといって、必ず導入できるとは限りません。

しかし、カード決済を導入するハードルはこれまでよりも下がっています。

近年クレジットカード以外にもさまざまなキャッシュレス決済が登場したことで、複数の決済方法をまとめて代行するサービスが誕生していることがその背景です。

このように、これまで個人の飲食店にとって難易度が高いように感じられてきたカード決済の導入は、実はかなり身近なものになっているのです。

カード決済を導入するための具体的な方法、およびキャッシュレス決済方法の種類などは後の項で詳しく解説します。

クレジットカード決済の導入方法

クレジットカード決済の導入方法

実際にクレジットカード決済を導入するためには、以下のふたつの方法があります。

導入方法①クレジットカード会社と直接契約を結ぶ

直接契約とはその名の通り、飲食店が各クレジットカード会社と直接やりとりを行い契約を結ぶ方法です。当然のことながら取り扱いたいクレジットカード会社の数だけ契約が必要で、審査もそれぞれ行われます。

そのため申請するクレジットカード会社の数によっては、手続きに多くの手間と時間を要するのが大きなデメリットです。

また、クレジットカード会社によっては審査が通らないこともあり、個人経営の飲食店などにとっては導入までのハードルが高く感じられることもあるでしょう。

導入方法②決済代行サービスを利用する

決済代行サービスとは、複数のクレジットカード会社との契約を飲食店の代わりに行うサービスです。
飲食店がやりとりを行うのは決済代行サービスを提供する会社のみなので、導入までの手間が減るのはいうまでもありません。

また、契約までの審査をサポートしてくれることもあるため、個人経営の店舗にとっては心強い存在であるともいえるでしょう。

これまで難しいと思われてきたクレジットカード会社との契約が、決済代行サービスを通すことで円滑に進むことも珍しくないのです。

決済代行サービスを利用するメリットについては、次項で更に詳しく解説します。

決済代行サービスを利用するメリット

決済代行サービスを利用するメリット

クレジットカード決済を導入するのであれば、直接契約よりも決済代行サービスの利用がおすすめです。
本項では、決済代行サービスを利用するメリットについて詳しく解説します。

メリット①クレジットカード以外の決済方法も導入できる

決済代行会社は、クレジットカードに限らずさまざまなキャッシュレス決済に幅広く対応しています。

以下は、決済代行サービスで扱われる主なキャッシュレス決済の種類です。

クレジットカード決済

クレジットカードは、毎月の締め日までに利用した金額がカードに紐づけられた銀行口座から引き落とされる仕組みです。後払いになるため、決済時点で口座に残高がなくても利用できることが特徴といえるでしょう。

デビットカード決済

デビットカードもクレジットカードと同様に、自身の銀行口座に紐づけされているキャッシュレス決済です。

クレジットカードが後払いなのに対し、デビットカードは決済したタイミングで即時に利用分が引き落とされます。そのため口座に残高がない場合は利用することができません。

しかし、クレジットカードのように審査を受けなくても持つことができるので、学生や主婦にも気軽に利用可能である点が利点です。

QRコード決済

QRコードは、事前にスマートフォンにインストールしたアプリを利用するキャッシュレス決済方法です。顧客側がQRコードを提示することもあれば、店舗側で用意したコードを顧客に読み取ってもらう方法もあります。

支払いは、銀行口座を紐づけたり、アプリに予めチャージしておいたり、アプリによってさまざまです。

QRコード決済の代表的なものとして「楽天ペイ」「LINE Pay」「PayPay」などが挙げられます。いずれもスマートフォン利用者の中で気軽な決済手段として普及しています。

電子マネー決済

電子マネーは、ICカードやスマートフォンを専用の機械にかざすキャッシュレス決済方法です。

代表的なものとして「Suica」や「PASMO」などの交通系電子マネーを挙げることができます。これらは、事前にチャージした金額を使うことができるプリペイド式の電子マネーです。

また、紐づけたクレジットカードから後払いを行う「QUICPay」「iD」なども電子マネーの一種です。

このように、キャッシュレス決済はクレジットカードに限らず多くの種類が存在します。

飲食店としてはなるべく多くのキャッシュレス決済を準備したいと思っても、それぞれを個別に契約するのは容易ではありません。しかし、決済代行サービスを利用することで、同時に複数のキャッシュレス決済を導入できるようになります。

メリット②導入後の管理・運用が容易

決済代行サービスを利用すると、導入後の管理・運用においても飲食店側の負担が軽減し、業務の効率化につながります。

個別システムの導入が不要

複数の会社と直接契約する場合、契約ごとに個別の決済システムを導入する必要があります。限られた店内スペースに複数の決済端末を置くのは物理的にも困難ですし、異なる操作方法を覚えるのも容易ではないでしょう。

決済代行サービスでは、複数の決済方法対し共通のシステムを利用することが一般的なため、操作方法もシンプルです。

入金日などスケジュールを一括管理できる

複数の会社と直接契約を結んでいると、決済日や入金日などのスケジュールがそれぞれ異なるために経理も複雑になります。

一方で決済代行サービスを利用することで、上記スケジュールの統一、また同一管理システムによる作業の効率化も期待できます。

日々の業務が忙しい飲食店においては、経理作業に充てる時間を少しでも削減できることは店舗運営の面からも有効な手段といえるでしょう。

メリット③万が一のトラブル時に相談できる

クレジットカードは便利な決済方法です。しかし機器を使用する以上トラブルは避けられません。

  • 決済端末が起動しない
  • システムエラーで決済できない
  • 二重決済になっていないか不安
  • 決済履歴が確認できない

上記のようなケースに見舞われた際には、決済代行サービスを提供する会社に対処法を相談することができます。なお、サポートの範囲や対応方法は決済サービスによって異なるため事前に確認しておきましょう。

ポイントは3つ!決済代行サービスの選び方

ポイントは3つ!決済代行サービスの選び方

選び方①飲食店に適した決済方法に対応しているか

決済代行会社と契約することで、すべてのキャッシュレス決済を導入できるわけではありません。決済会社ごとに取り扱うキャッシュレスサービスががそれぞれ異なるため、必要な決済方法に対応しているかを契約前に確認しましょう。

また決済方法は単に種類が多ければよいわけではなく、顧客の需要を考えて選ぶことが重要です。

飲食店においても、提供する料理のジャンルや単価、客層の違いなどから需要が多い決済方法は異なるはずです。

選び方②セキュリティ面を重視しているか

セキュリティ面における信頼度の高さも、決済代行サービスを選ぶ際に欠かせないポイントです。

決済代行サービスを提供する会社は顧客のクレジットカード情報も取り扱うため、慎重に選ぶ必要があるのです。

たとえば、他の決済代行サービスに比べてコストを抑えられるなどのメリットがあっても、セキュリティ面に不安を感じるような場合は慎重に判断する必要があります。

決済代行会社のセキュリティ面に対する取り組みを判断するためには、以下に代表される認証を取得していることを確認しましょう。

  • PCI DSS:クレジットカードの会員データを安全に扱うための国際的なセキュリティ基準をクリアしていることを証明する
  • プライバシーマーク:個人情報を適切に取り扱う事業者に与えられる

選び方③サポートやオプションが充実しているか

初めてキャッシュレス決済を導入する飲食店においては特に、サポートやオプション機能の充実度は重要です。

例えば以下のようなサポートが用意されているか、またオプションで依頼できる場合はどのくらいの費用がかかるのかなどを確認しておきましょう。

  • カード会社の審査を通過するためのサポート
  • 相談できる窓口や担当者
  • サービスの導入や初期設定方法のマニュアル
  • 決済端末の操作方法のサポート
  • 導入後の管理方法のサポート
  • 経営状況に応じて融資のサポート

自身の経営する飲食店に必要なサポートを準備しているサービスを選ぶようにしましょう。

飲食店におすすめのカード決済代行サービス4選

飲食店におすすめのカード決済代行サービス4選

クレジットカードをはじめとするさまざまな決済方法を取り扱う代行サービスをご紹介します。

なお取り扱い決済方法の種類など、サービス内容については記事作成時点(2021年5月)のものです。最新の情報は各リンク先からご確認ください。

Airペイ(エアペイ)



決済方法 ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・iD、QUICPay、Apple Pay
※QRコード決済の利用は別途「Airペイ QR」への加入が必要
セキュリティ ・PCI DSS
サポート・オプション ・導入資料、初期設定マニュアル
・電話サポート

「Airペイ」は、iPadまたはiPhoneに加えて専用のカードリーダー1台でさまざまなキャッシュレス決済に対応可能な決済サービスです。
(※QRコード決済については別サービス「Airペイ QR」への申し込みが必要)

月額固定費や振込手数料がかからず、費用を抑えながらキャッシュレス決済を導入できるのも大きな魅力と言えるでしょう。

サポート面も充実しており、新規導入時に電話で相談できる窓口を用意しています。また、初期設定や操作のためのマニュアルもあるので、初めてキャッシュレス決済を導入する飲食店にとっても心強いでしょう。

Square(スクエア)



決済方法 ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・iD、QUICPay、Apple Pay
セキュリティ ・PCIDSSの準拠
サポート・オプション ・24時間アクセス可能なヘルプセンター
・専門チームによる電話サポート

「Square」は、最短でオンライン申し込みの当日に審査が完了するスピーディーさが魅力のカード決済代行サービスです。交通系電子マネーや、Apple Payなどにも対応しています。

入金日が最短で翌営業日なので、ほぼ現金と同じような感覚で資金繰りに悩まされることもないでしょう。また飲食店に最適な機能として、決済代行以外にも以下のようなデータを記録、管理することができます。

  • オーダーエントリー
  • 従業員の勤怠管理
  • 複数店舗の一括管理

更にSquareでは、事前注文サイトを無料で開設可能です。需要が高まるテイクアウトやデリバリーのサービスの開始をサポートしてくれるでしょう。

STORES(ストアーズ)決済



決済方法 ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・QRコード決済
セキュリティ ・PCIDSSの準拠
・標準暗号化方式「トリプルDES」と暗号鍵管理方式「DUKPT」を使用
サポート・オプション ・新規無料相談あり
・決済導入担当者向けサポートあり

「STORES決済」は、飲食店の事業スタイルに合わせてカスタマイズできることが魅力の決済代行サービスです。基本のキャッシュレス決済に加え、決済情報を会計ソフトと連携することで経理業務を簡略化したり、売上データを任意の期間ごとに出力したりすることができます。

また日常業務の操作性を高める工夫として、決済情報の即時クラウド同期、スタッフアカウントの作成機能などを備えています。

更にセキュリティ面にも注力しており、国際基準「PCI DSS」に準拠するほか、決済情報の通信には標準暗号化方式「トリプルDES」と暗号鍵管理方式「DUKPT」を採用しています。

AlphaNote(アルファノート)


決済方法 ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・QRコード決済
セキュリティ ・PCIDSSの準拠
・プライバシーマークの取得
サポート・オプション ・プラン提案あり
・24時間開設のサポートセンターあり
・加盟店向け融資サービスあり

「AlphaNote」は、クレジットカード決済をはじめ幅広いキャッシュレス決済代行サービスを提供する会社です。決済代行の中でも非対応または別途申し込みになることもあるQRコード決済も、1台のポータブル端末で対応できます。

最適なプランの提案、適した決済端末の提供など導入サポートも充実しており、導入後は加盟店ごとに担当者がつくだけでなく、サポートセンターも24時間対応するため、はじめてキャッシュレス決済を取り入れる飲食店にも心強いでしょう。

またプライバシーマークの取得、国際基準「PCI DSS」への準拠など、セキュリティ面の強化に取り組んでいます。

おわりに

クレジットカード決済をはじめとするキャッシュレス決済は、飲食店にとっても導入するメリットが少なくありません。

キャッシュレス決済の導入には、複数の決済手段をまとめて管理できる決済代行サービスの利用がおすすめです。直接契約と比較して、導入にかかる手間を軽減できるだけでなく、導入後の管理や運用も容易になるためです。

カード決済の導入をお考えであれば、本記事内でご紹介した決済代行サービスをぜひ検討してみてください。

決済代行サービス 決済方法 サポート・オプション セキュリティ
Airペイ ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・iD、QUICPay、Apple Pay
※QRコード決済の利用は別途「Airペイ QR」への加入が必要
※QRコード決済の利用は別途「Airペイ QR」への加入が必要
・電話サポート
・PCIDSSの準拠
Square ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・iD、QUICPay、Apple Pay
・24時間アクセス可能なヘルプセンター
・専門チームによる電話サポート
・PCIDSSの準拠
STORES決済 ・クレジットカード決済
・交通系電子マネー決済
・QRコード決済
・新規無料相談あり
・決済導入担当者向けサポートあり
・PCIDSSの準拠
・標準暗号化方式「トリプルDES」と暗号鍵管理方式「DUKPT」を使用
AlphaNote ・クレジットカード決済
・電子マネー決済
・QRコード決済
・プラン提案あり
・24時間開設のサポートセンターあり
・加盟店向け融資サービスあり
・PCIDSSの準拠
・プライバシーマークの取得
・カード情報トークン化機能への対応