視覚に訴える!商品写真を魅力的に撮影する「物撮りのコツ」とは

食べ物をカメラで撮る女性

ECサイトの売り上げに大きな影響を与えるのが、商品写真です。ECサイトを利用するユーザーは、商品を実際に手にとって確認することができません。そのため、いかに魅力的な商品写真を撮影するかが、非常に重要となってきます。撮影業者に商品写真の撮影を依頼するのも1つの手ですが、コスト削減のためにも自分で良い写真を用意したいところです。
この記事では、ECサイトで展開される、代表的な商品の「雑貨」と「食品」を被写体とした「物撮り」のコツをご紹介します。物撮りの際にあると便利なツールもあわせてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

雑貨をうまく撮るコツ

雑貨の物撮りでは、写真の美しさ以上に商品のサイズ感や仕様を伝えることが重要です。そのため、商品の全体を写した写真を用意することが前提となります。スマートフォンのケースなど、両面が露出するような商品は必ず裏表の写真を撮影しましょう。ECサイトでは、商品を実際に手にとることができません。このため、商品を具体的にイメージできる写真を撮れるかがECサイトには重要です。
生活雑貨などは、自然光を利用して撮影すると柔らかい印象を与えることができます。小さな商品などは、日の光が入ってくるような、窓の近くに置いたテーブルの上などで撮影すると良いでしょう。また、ユーザーに使用法を例示する写真も忘れずに撮影しておいてください。

食品をうまく撮るコツ

レアステーキ
食品の物撮りは、ユーザーに「食べたい!」「おいしそう!」と感じさせることが目標です。そのためには、被写体となる食品の「質感」をいかに写真に封じ込めるかが重要となります。
そして、その質感を強調するためにはなるべく明るい照明の中で撮影することが基本です。もっとも、照明器具の明かりは不自然になってしまいがちですので、太陽光が十分に入る場所や時間帯に撮影するのが良いでしょう。

また、被写体を見せたい食品に絞るのも重要となります。余計なものが写り込まないように、なるべく接写して撮影しましょう。
また、「質感を出す・接写する」の組み合わせ技として、「切れ目を入れて断面を見せる」「チーズやクリームなどを引きのばして撮影する」といった工夫も効果的です。

撮影にあると便利なツール

本格的な物撮りには、やはり相応の道具が必要です。プロ仕様の道具を購入しても良いですが、その場合、撮影業者に依頼するよりも費用がかかってしまうかもしれません。また、良い道具を購入しても使いこなせるまでに時間がかかってしまうというリスクもあります。そこで、以下では簡単に手に入るのにも関わらず、物撮りのクオリティーを大きく変える、便利なツールをいくつかご紹介します。

ディフューザー・白いシーツ

白いシーツ
光源からの光をやわらげるためには「ディフューザー」(ライトディスク)という撮影器具が存在します。このディフューザー、外から入り込んでくる光やストロボの光をやわらげる効果があります。本格的なものでなければ、値段は1万円程度~2万円弱と、特に超高額商品である、というわけではないです。

しかし、できるだけ安く済ませたい場合には白いシーツで代用可能です。
光がきつすぎて、意図的でない過剰な陰影が写真に出てしまったら、白いシーツでそれを抑えましょう。写真全体が柔らかい光に包まれたような、落ち着いた印象になります。

撮影ボックス

撮影ボックスは、安価なものでもきれいな商品写真が簡単に撮れるようになるためおすすめです。小さめの照明も合わせて購入しておくと良いでしょう。特に小物を数多く撮影する場合は、こうした撮影環境が整っていると物撮りのクオリティーが大きく底上げされます。

しかし、安価といってもぎりぎりまでコストを削減したければ、撮影ボックスを自作することもできます。プラスチックの段ボールで背面・側面・天井を作り(カメラに向かっている正面だけ、何もない箱の状態)、模造紙をその中に垂らしておきましょう。この模造紙の上に被写体を置きます。100円均一やホームセンターで材料はそろうので、1000円以下で作ることができますよ。
プラスチックの天井を通して、被写体にデスクスタンドやクリップライトの光をあてるとなお良い簡易キットが作成できます。

おわりに

物撮りは、ECサイト運営の大切な仕事の1つです。プロ並みの設備を整えている方はごく少数で、ほとんどは代用品の使用など工夫をしながら物撮りを行っています。代用品だけでもユーザーにとって魅力的な商品写真を撮影することは十分可能です。そして、物撮りを行うときには、必ずユーザーの目線を意識するようにしましょう。雑貨であればサイズ感や仕様がわかること、食品なら何よりも「食べたい!」と思わせることが大切です。今回ご紹介した内容を参考に、クオリティーの高い物撮りを目指してください。