ネイルサロン開業に必要な資金や資格とは?経営に役立つ2つのヒントを紹介

赤いネイルをしてもらう女性

本記事では、ネイルサロンを開業するまでの準備や必要な資格・資金など、経営に役立つヒントをご紹介します。

フレキシブルに業態を選べ、高い利益率が見込めることから、「自分のネイルサロンを持ちたい」と開業を検討する方が増えているようです。しかし、ネイルサロンに限らず新規参入・開業には、しっかりとした準備や資金調達が必要になります。

ネイルサロンの開業準備

ネイルサロンの開業準備は、大きく3つのフェーズに分けることができます。

【1】業態を決める

ネイルサロンには複数の経営業態があります。どのようにしてネイルサロンを経営するのかを最初に決めましょう。代表的な業態を4つご紹介します。

1.自宅を利用する

自宅の一室を店舗として活用する業態です。店舗と生活空間が兼用のため家賃が掛からない点がメリットですが、セキュリティ面の不安や仕事とプライベートが分けにくい、という側面もあります。

2.店舗用物件を借りる

店舗用物件、またはファッションビルの一角を借りる業態です。家賃が発生するため、自宅開業と比較しコストが掛かります。

3.他のサービスに併設する

美容室やマッサージなど、他のサービスを提供している店舗に併設する業態です。ネイルサロンにマッチした店舗に間借りすることができれば、集客の面で大きなメリットがあります。

4.出張専門で経営する

結婚式場やイベントなど、さまざまなスポットに出張する業態もあります。フレキシブルに販売機会を獲得できる点が魅力です。

【2】売上計画を立てる

ネイルサロンを闇雲に開業しても成功は難しいかもしれません。開業届を出す前に売上計画を立てましょう。

売上計画を立てるためには、まず目標利益を考えます。ネイルサロンを個人事業主として経営する場合、目標利益は「税金+借入金の返済額+自分の給料」から算出するのが基本です。

ランニングコストについても検討します。代表的なコストは店舗の賃貸料ですが、業態によって変わります。

広告費や、ネイリストを雇用する場合は人件費もコストとして考えましょう。業務に必要な材料もコストの一部です。一般的にネイルサロンの場合の原価率は5~10%が目安とされています。

これらコストに対し、どれくらいの売上があれば目標利益を達成できるのか割り出しましょう。客単価と達成すべき顧客の人数についても考える必要があります。

【3】開業届の提出

「開業届」の提出は義務ではありませんが、確定申告で青色申告をするためには開業届が必要です。

税金の控除額が大きいため、事業を始める方は青色申告を行うことをおすすめします。開業届の提出は開業した日から1ヶ月以内にするようにしましょう。。

開業届の作成に便利な無料ツール

初めて開業する方には、開業届作成ツールの利用がおすすめです。無料で利用できるツールを紹介しますので、是非参考にしてください。

開業freee


開業freee

開業freee
利用料金 無料
タイプ クラウド型
作成できる書類 ・個人事業開業・廃業等届出書
・所得税の青色申告承認申請書
・給与支払事務所等の開設・移転届出書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・青色専従者給与に関する届出書

「開業freee」は、freee株式会社が提供している、個人事業主向けの開業書類作成ツールです。

記入が面倒な開業書類を、必要な情報を入力していくだけで自動作成することができます。丁寧なガイド付きなので、初心者でも安心して利用可能です。e-tax(電子申告)を利用すれば、税務署に行くことなくオンライン上で開業届を提出できます。

また、青色申告を行うために事前に提出する「青色申告承認申請書」や、人材を雇用し給与の支払いを行う際に申請が必要な「給与支払事務所等の開設・移転届出書」など、各種書類にも対応しています。

機能や期間の制限なく完全無料で利用することができるので、開業届を効率的に作成したい方にはおすすめのツールです。

ネイルサロン開業に必要な資格・資金

施術中のネイリスト
次に、ネイルサロン開業に求められる資格や、必要な資金についてご案内します。

ネイルサロン開業に必要な資格

ネイルサロンの開業にあたり、必須の資格はありません。前述した手順の通り進めれば、資格がない方でもネイルサロンを開業すること自体は可能です。

一方で、ネイリストの技術向上を目的とした検定試験はいくつか存在します。顧客へのアピールポイントにもなるため、持っていても決して損ではありません。

ネイルサロン開業に必要な資金

ネイルサロン開業に必要な資金には、主に「物件取得費用」「設備関係費用」「開業初期の広告費」「運転資金」があります。

接客ブースが2席、オーナー1名とネイリスト1名の一般的な形態であれば、開業に必要な資金は100万円が目安になります。具体的な金額は、ネイルサロンの業態や雇用人数など開業のシチュエーションによって変わるため、しっかりとシミュレーションしましょう。

ネイルサロン経営に役立つヒント

お洒落なネイルサロン

最後に、ネイルサロン経営に役立つヒントを2つご紹介します。

【1】ネイルサロンのコンセプトを明確にする

ネイルサロン経営においては、店舗のコンセプトを明確にすることが大切です。顧客は施術のクオリティと同じレベルで店舗の印象を重視します。

特定のサービスに特化していることや、店舗の雰囲気をアピールし、マッチングの良い顧客を獲得できれば安定した来客が期待できます。

【2】クレジットカード決済に対応する

また、支払い方法を充実させることも重要です。顧客が期待する支払い方法に対応していなければ、貴重な販売機会を逃してしまうかもしれません。

現金払いの他に、クレジットカード決済に対応することをおすすめします。クレジットカード決済代行サービスを利用すれば、個人事業主の方でも簡単にクレジットカード払いに対応することができます。カード加盟手続きや管理を一任できる点も、代行サービスの魅力です。

おわりに

今回は、ネイルサロンの開業を検討中の方に、必要な資格や資金、経営のヒントをご紹介しました。

開業するために必ず必要な資格はありませんが、開業する業態やサロンの規模などによって必要な資金は大きく変動します。開業する前にしっかりと事業計画を立て、無理のない範囲で開業資金を設定しましょう。